最近、残業時間の話題が盛り上がっている。とある人が「残業100時間くらいで・・・」とか発言して大バッシングを受けたようだが、俺も単純に100時間という時間だけで言えば普通は死ぬまではいかないよな、と思う。
しかし、同じ残業でもその立場で受けるストレスが大きく違うことは、あまり誰も言わない。それは多分意見を述べる人たちが、労働に対して自由裁量権を与えられている立場の人が多いからではないかと思う。経営者とかがガンガン働いても倒れにくいのは、自分で始めた商売だからである。好きで始めた人も居れば後を継いだ人もいるだろうが、そもそも覚悟の度合いが違う。
ペーペーの頃は当然労働に自由裁量権などなく、言われた仕事を淡々とこなすだけ。だから1時間でも残業することが嫌だった。早く職場を離れ、自分の時間に入りたかったものだ。
それが少し偉くなると、自分の意見が採用されたりするようになる。仕事に面白さを見いだせるようになってきたりもするし、その分より強い責任感も生まれてくる。「俺が頑張らなきゃ」みたいな気持ちも芽生えると、自主的に残業を買って出たりする。
もっと偉くなると、少々の残業など全く気にならない。なぜならかなりの部分を自分の采配で決めることができるからだ。
指示された仕事を片付けていくだけの業務での残業は本当に辛い。帰っても心休まるときもなく仕事に追われる毎日にように感じていたはずだ。そんな立場の人の100時間は、経営者クラスの300時間(自分の時間は飯とシャワー+α程度)とかに相当するのではないかと思う。
残業の話を聞くとそんなことをよく思う。