ぎょっとするくらい議席数を伸ばした民主党だが、この結果は民主党を支持した結果ではなく、自民党を拒否した結果だろう。故筑紫哲也氏がとある選挙で「bad,worse,worstの中からbadを選ぶ選挙」という表現をしたことがあったが、今回はまさにそれだろう。というか、badにもなっていなかった立候補者が民主に多かったということだ。
新たに政権を取った民主は、初めて政権を担当するからこそ出来ることをやってもらいたいと強く思う。特に官僚主動の流れはバッサリ断ち切ってもらいたい。
非常に短絡的な考えだが、俺は天下りこそが諸悪の根源であると思っている。退職後にも利益を確保するべく、在職中にその仕組みを作り上げ既得権として死守する。金が大きく動く所には利権を発生させやすいので、利権を獲得したい思惑のある中央の人間が財政を離さないのは当たり前の話だ。それもこれも利権を握っていればいずれ自分に返ってくる仕組みがあるからだ。
今まで行われてきた慣例をズバッと断ち切れるのは、「知らなかった」ことに出来る人だ。経営者が変わると今までの慣例が通用しなくなるのはそのためだ。新しい経営者は「そんなの知らない。ダメなものはダメ。」とバッサリやれる。だから大きく舵を切れるのだ。ただ、これも最初のうちだけで、そのうち内情とかがよく見えてくると今までの経営者となんら変わらなくなったりする。その理由は「そんなの知らない」と言えなくなってしまうからに他ならない。
だから、民主党には「そんなの変だよ」と思われていることをバッサリとやってほしいと思う。まぁ、ここ1年で出来なければもう二度と出来ないくらいの気構えがないと何も変わらないだろうけどね。