友人の会社の予算会議での話。
ある部門の予算が他部門より甘い予算だったため、その甘さを追求したら、その部門の長が「他の部門をもっと精査してほしい。他の部門のツケをこちらに回されては部下に申し訳ない。」という台詞を吐いたという。
その部門の予算は、厳しいノルマを与えられた他部門に比べ比較的高い確率で達成できるであろうという作り方になっており、他の部門のメンバーからも「あの部の予算、甘いよね」と影で言われていたくらいのものだ。その部署に他の部門と同じ程度の負荷をかけただけなのに、「部下のため」を装い拒否してくる。それは部下のためではなく、その大部分は自分の手柄のためだ。部門の数値さえ達成出来ればよしとするひとりよがりな考えだ。
大企業ならそれでもいいかもしれない。しかし、こんな中小企業で「部門」もへったくれもない。他の部門を時には助け、時には助けられつつ、お互いの立場を尊重しながら競いあう。そういう体制が出来ていなければ、少ない人数で業務をこなしていくことは到底不可能だ。そんななか、特定の部門だけ贔屓することは体制の崩壊に直結してしまう。そんな会社で部門を任された立場の人間が、自分の部門のことだけを優先させているのが本当に寂しい。
そんなことを言っていた。部分最適化を進めると逆に効率が悪くなるというのはこういうことから始まるんだろうな、と思った。