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2009年10月26日

ネットで現実以上にプライベートを晒す人たち

[これでいいのか]
雨風呂でブログをやっている人から聞いたのだが、あそこのつながりはかなり面白異様なようだ。誰それと誰それが懇ろだとか誰それの旦那が鬱だとかDVだとか誰それの子供が不登校だとか、昔であればご近所の井戸端会議でささやかれたであろう話が飛び交っているらしい。

ネットは仮装できる場所だ。まわりは知らない人ばかりなのでリアルとは違った自分を演出しやすい。まさに仮面舞踏会である。最初は舞踏会の中だけで満足しているのだろうが、中には仮面の下が気になって仕方なのないひとやリアルを持ち込みたくなる人も出てくるのだろう。そんな人たちは、メールアドレス、携帯や自宅の電話番号までも交換し情報をやりとりしている。まさに恐るべしである。

この人たちは既にリアルもネットも境目がなく、ハンドルネームがそのまま実在の人物と化してしまっているのが非常に興味深い。ただ、やはり不安なのか、やけにオフ会やリアルな電話などでその人の存在を確認しようとしているように見える。

誰かがプライベートな話を全世界に晒せば誰かがその内容を読んで同情・共感し、そして一つのコロニーが形成される。そのコロニーはさらに外部のものを取り込むため、より一層赤裸々な内容が晒されていく。行き着く先は「プライベート」という言葉のない世界かもしれない。ここまで彼らを駆り立てるものはなんなのだろうか。

誰かに悩みを聞いてもらいたい、誰かに慰めてもらいたい、誰かにやさしい言葉をかけてもらいたい・・・。そんな思いはわからないでもない。しかし、それらはすべて他人から自分を肯定してもらいたいだけ、もっと厳しく言えば自分に自信を持てないから他人に肯定して欲しいだけだ。自分の思いやわがままをみんなが聞いてくれているうちはまだいい。何度も同じことが続けば周囲も面倒くさくなってくる。ネットはリアルより熱しやすく冷めやすい。気がつけばまわりには誰もいなくなり、救いを求めていたはずのネットでさえ以前よりひどい状況になりかねない。

自分に酔っている人もいるだろう。悲劇のヒーロー・ヒロインを演じ、周囲はその主人公を持ち上げる。大げさに言えばそんな所か。しかし、そんな付き合いなど長く続くはずもない。ネットに必要以上の幻想を抱いている人は、もう少し冷静にネットでの付き合いを見直すことも必要ではなかろうか。


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posted by oyajiman at 2009年10月26日 23:00:00



コメント

ぷえる

人の噂も七十五日という言葉がありますが、ネットでは一旦公開した情報は取り消せませんからねー。
昔の恥ずかしい中二病的な発言や写真のせいで、先々の出世のチャンスや見合いのチャンスがふいになる可能性を考えたら、そう無茶は出来ないと思うんですがw

※ケツ毛バーガーとか多分10年後位でもまだ残ってるでしょうしね。
2009年10月26日 23:20:26

oyajiman

いや、ほんとそう思います。そんなことを揶揄したフィクションサイトがあったと思うのですが、探せませんでした。

池田センセとかが「ネットイナゴ」と称する人たちとはほとんど交わらないような位置に、全く異質な大コロニーがあるんですよねぇ。なんだかこっちのほうが将来問題になりそうな気がします。
2009年10月26日 23:55:09

山師

これがさらにミクシィになると、「クローズド」だと勘違いするのか、犯罪自慢までするやからが時たま問題・摘発されますね。ミクシィでのプライベートの露出を「見苦しい」と当て字していたサイトがありました。
自分に酔う、特別な人は昔からシンデレラ・コンプレックス、青い鳥症候群なんかでもいましたが、そういうタイプにとってネットってのは自分表現に「楽な道具」ですね。

「ウェブはバカと暇人のもの」という本を最近読みましたが、ネットって素晴らしいって幻想をもつ人に読んでもらいたい本でした。
自分を含め、単なる道具のネットを使ったからって自己表現が上手くなるわけもなく、頭がよくなるわけではない、誰かが救ってくれるわけではないですね。
2009年10月27日 12:00:57

oyajiman

ネットを使っている大部分の人はネットを「暇つぶし」の道具として割り切っているとは思うのですが、必要以上に幻想を持つ人が話をややこしくしている気もします。「ネットで有意義な議論」とか言われても、ほとんどの人はそんなの望んでもいないんじゃないかと。

そのくせ、自分の事は親身になって聞いてほしがったりするわけで、いやぁ、人ってほんっとうに我侭なものですね〜。(By水野晴郎 )
2009年10月27日 14:19:05

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