Linuxからアホ話まで、何でもありでござる

2017年12月23日

生産性って結果論だよね

[つれづれなるままに]
日本の労働生産性は低いと言われて久しい。先日発表になった労働生産性の国際比較 2017 年版でも、時間当たり労働生産性でOECD加盟35ヵ国中20位、1人当たり労働生産性はOECD加盟35ヵ国中21位、製造業の労働生産性も主要国中14位で過去最低らしい。

こういう話を聴いていつも思うのが「生産性を高めるとどうなるの?」ということだ。日本より上位にいる国と日本を比べて何がが違うのか全くわからない。また、生産性を引き下げている原因も書かれていない。

ぱっと見た目で話をすれば、日本は生産性の高い国よりも過剰な品質・サービスを求められているだけじゃないのか、と思う。生産性は一つの指標だけで決まるわけではなく、(売上や製造量など)÷(投下労働量)の2つの要素からなっている。生産性を高めるためには、同じ売上であれば投下労働量を引き下げる、同じ投下労働量であれば売上を増やす必要がある。日本で言われるのは大抵「同じ売上であれば投下労働量を引き下げる」ということばかり。なぜか「価格を上げれば?」とは誰も言わないんだよね。話を振られるのが学者とかコメンテーターといった、実際の現場から遠くはなれた位置にいる人ばかりだからしょうがないけど。とか思っていたら、こういう話が出ていた。

日本の労働生産性が低いのは「値上げ」しないから? ちきりん指摘「効率化が生産性を上げると思っている間はずっと最下位」

うん、そうなんだよ。価格を上げたいけれどなんだか上げにくい。特に飲食店関係はそう。なぜなら必ず下をくぐってくる(低い価格で提供する)ところが出てくるから。

低価格路線って、結局薄利多売にするしかない。だけど、もう大量消費の時代はとうに過ぎ去っている。となると、結局ブラック対応で労務費を削るしか手はなくなるんだよね。

過剰なサービスもそう。ネットの口コミとか、安いものに限って口コミが多くなる。極論をすれば安いものに群がる人ほど文句も多くなるってことだ。企業は文句を書かれるとダメージがデカイので、その文句にも出来る限り対応しようとする。結果として過剰なサービスとなって必要以上のコストがかかる。だが、なぜか価格には転嫁できないのだ。

しかし、そろそろそれも終わりだろう。この人手不足の状況が続けば、採用コストを始めとした人件費関連の費用がどんどん膨らんでいく。それはそろそろ現場努力だけでは対応出来ないレベルになる。もう価格に転嫁するしか手はなくなって来ているのだ。消費税アップと合わせて、一気に物の価格が上がるかもしれんね。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 2017年12月23日 22:00:00



コメント

コメントはありません

トラックバック

トラックバック
このエントリにトラックバックはありません
このトラックバックURLを使ってこの記事にトラックバックを送ることができます。 もしあなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合にはこちらのフォームからトラックバックを送信することができます。.

コメントする