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2005年01月25日

事業売却するしかない

[だめだこりゃ株式会社]
だめだこりゃ社の経理からは年明けにも資金がショートしてしまうとの報告がなされていた。しかし金に変えられる資産はもうほとんどなく、だめだこりゃ社の経営陣は焦りに焦っていた。

だめだこりゃ社は以前に会社を再生する手法のひとつとして民事再生法も検討している。しかしその検討の場では民事再生法は出来ないという話になっていた。確かに民事再生法でいく場合ある程度の自己資金がなくてはならない。支出の面では業者への支払や給与などは自己資金でまかなわなければならず、米びつに米がない今の状態で申請しても行き詰まる可能性も高かった。また収入の面でも民事再生にかけると今までの商売が続かなくなってしまう可能性も否定できなかった。

しかし、これは法的にもっていかれて回収額が減ってしまうのを嫌ったメインバンクの思惑が大きく影響していたのである。今になったからこそいえるが、民事再生で資金が続かないと言ったのも商売に影響すると言ったのも銀行からの出向者なのである。

実はだめだこりゃ社には最後の切り札の資産がある。この資産は比較的大きく、また将来的な価値も見込めるものである。しかしこの資産はメインバンク以外の金融機関が第1優先権の担保をかけている。しかし、債権額は圧倒的にメインバンクのほうが多いのである。つまり民事再生でいった場合、無担保に近いメインの取り分は極端に少なくなるのだ。それはメインとして絶対に避けたいことなのだろう。

事業売却といえば聞こえはいいが、つまりは会社の切り売りである。普通であればその会社にとって不必要な事業を売却するのであろうが、金のないだめだこりゃ社が金を作るにはそれなりの価値のある事業を売却しなくてはならない。当然だめだこりゃ社のなかでは比較的収益性の高い事業ということになる。

会社の再生を考えた場合、収益性の高い事業を手放すなどということは絶対にしてはならないことだ。不採算部門だけを抱えた会社が建て直るはずもない。しかしメインバンクにしてみれば収益性の高い事業だけでも売却させておけば破産になった場合でも影響が少ない上に、うまくいけばある程度の回収も出来るかもしれないのである。

そういったメインの思惑通り、愚かにもだめだこりゃ社は事業の一部を売却して資金をつくることに決め、早速買ってくれそうなところをピックアップしコンタクトを取ることになったのある。

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posted by oyajiman at 2005年01月25日 07:30:49



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