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2009年04月09日

新聞業界を「ただの企業」と言うのであれば

[これでいいのか]
先日、一ヶ月以上も前にアップした金がもらえなくなった途端にこれかよというエントリにはてブがついて驚いた。最近はこれだけじゃなくて、一年半以上前に書いたこんなExcelの使いかたなら手で書いた方がましだって奴も今月になってはてブがついたりと、なんだか変な感じ。

昨日は特に面白く、朝方にアクセスを見たら通常の二倍くらいあったので変だなと思い調べてみるとOpenOffice.org導入で注意すべき事ってエントリにはてブがついてアクセスが伸びたようだ。20個くらいのはてブなら通常半日もしないうちに落ち着くんだけれど、この日はいつまで経ってもアクセスが落ちない。おかしいなぁと思って調べると、今度は金がもらえなくなった途端にこれかよというエントリにはてブがついて、そこからどんどんアクセスされてる。パチンコで言えば一旦入った確変はパンクしたけど、またすぐ確変を引いたような感じか。まぁ、はてなブクマは突風でしかないかもで書いたとおり、相変わらず長続きはしないけれどね。新しく来てくれた人の数%でもまた来てくれればそれで良しだろ。

さて、長い前置きはこれくらいにして、金がもらえなくなった途端にこれかよについたブ米に少々気になるのがあったので書いておく。ブ米にも書いたけれど、気になったのは「新聞社も営利企業なんだから・・・」という趣旨の意見だ。

新聞社が営利企業なのは間違いない。営利企業だから利益をもたらしてくれる所に尻尾を振ってついていくのも当然かもしれん。しかし、営利企業であればこそ、どのようにすれば利益が上がるのか良く考えるべきだ。すると、広告主に偏ったスタンスはおかしいことが見えてくる。

利益を増やすには入ってくる金(収入)を増やし出て行く金(支出)を減らせば良い。そして、収入は利益の源泉なのは誰でも知っていることだ。新聞の収入経路は大きく分けて二つあるようで、一つは広告収入、もう一つは新聞の販売収入だ。具体的な数字は探せなかったのだが、 asahi.com > 朝日新聞社から > 会社案内 > 広告を見る限りでは、2007年度の朝日新聞の広告収入は1577億円程度と推測される。では、朝日新聞の年間売上はどのくらいかというと、asahi.com > 朝日新聞社から > 会社案内 > 朝日新聞データに3769億円とある。単純に考えれば、この全収入3769億円と広告収入1577億円の差である2192億円が新聞販売収入と推測される。このなかにはその他もろもろも含まれるので、安全率70%としても約1500億円くらいは新聞販売による売上がありそうだ。

この数字は新聞発行部数からも合致する。朝日新聞発行部数は約800万部であり、朝刊新聞販売価格は駅などで一部140円程度、家庭では一ヶ月あたり4000円程度なので一部にすれば130円くらい。当然朝日新聞は大元の卸なので、多分小売販売先には50円程度で卸しているのではないかと思う。一部50円とすれば、800万部×365日×50円=1460億円となる。販売部数の面から推測しても、1500億円程度と見て良いだろう。つまり、新聞購読者が売上の半分近くを作り出しているのである。この比率から言っても、新聞社は広告主に尻尾を振るのと同じ程度は購読者におべっかを使ってもいいのではないか。となれば、どちらからも距離を置いたスタンスが一番無難であり、その無難なスタンスが公平さに繋がるのではないか。そのスタンスが利益を作り出す根底ような気がしてならない。

少々古いが、ニュースが無料で読める恐さについて考えたことがありますか? という新聞関係者であろう方の意見がある。これが新聞社を代表する意見だとは言わない。しかし、今までのことを思い出すと、新聞社がまともな記事を書くためのコストを負担している新聞購読者をきちんと見ているのかは甚だ疑問だ。「営利企業」であれば、尚更購読者へ注意を払うべきなのではないかと思う。ということで、営利企業だから広告主だけ重視で当たり前という考えは片手落ちなのだよ。

といいつつ、金がもらえなくなった途端にこれかよというエントリは、ぶっちゃけて言えば「購読者バカにしてるんだろ?」ってのが伝わってくるようなこと書くなって事が言いたかっただけなんだけどね。



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posted by oyajiman at 2009年04月09日 22:30:00



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