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2008年05月11日

ニセ科学レベルの薬

[うんちくん]
最近「なんとかの調子がおかしいならホゲホゲ」みたいな趣旨の薬のTVCMが目につく。ぼーっとこのCMを眺めながら、「この薬って意味あるんだろうか・・・」という考えが頭をよぎる。

風邪を引いたら、その辛い症状を和らげるために風邪薬を飲む。腹がいたいときや頭痛が痛いするときも、その症状を和らげたり症状の原因を取り除くために薬を服用する。これは「必然」レベルの薬の使われ方といっていいだろう。

そのもう一方で、健康を維持するために飲むビタミン剤などもある。こちらはエンジンに投与する添加剤のようなもので、なくても特段困るものではない。たださらに調子を上げたいとか何かの予防にとかの「保険」レベルの薬だ。

最近ではこの中間の「なんとなく調子がよくない」ことを改善することをうたった薬が出ているのは、非常に興味深い。そもそも体調がいつでも万全な人など数える程しかいないだろう。誰もどこかに不調を抱えているし多少は体調がよくないと思っているものだ。その不安感解消を狙った素晴らしい商品であると思う。

人体は非常に微妙なバランスの上に成り立っている。ほんの少しの異物でも人体にあたえる影響は大きい。体重60Kgの人の致死量は、エチルアルコール480cc、カフェイン15g、ニコチン0.8gだ。身の回りにあるものでもたったこれだけの量で死んでしまうである。一般的な薬はもっとすごく、あんな微々たる量でもそれなりに効き目がある。そう考えた場合、すこし調子が悪いと感じる程度での強い薬の服用は逆効果になりかねない。

となれば、この「あってもいいかも」レベルの薬は、その主成分の量を非常に少なくして効き目を抑え、量が少ないため副作用も少なく、なおかつ健康に近い人が服用するため良く効くと思われてしまう商品と推測されるのだ。これを素晴らしい商品と言わずして何と言おう。安くて効き目があるように思われて害も少ない。完璧だ。しかし逆を返せば、使わなくてもいいものと言えるのではないだろうか。

つまりその存在価値は、結局「あってもいいかも」というレベルであり、その商品コンセプトの根底は「ニセ科学」をうたった商品に近いといえるのではないかと考えるのだが、いかがか。


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posted by oyajiman at 2008年05月11日 21:59:36



コメント

ちゃん

確かに昼間の奥様向け番組や深夜番組などでも○○予防の為の健康食品の紹介を良く目にしますね。
未病をなんちゃら…とCMでもやっていますがどうなんだろう?
と言いながら、「養命酒でも飲んでみようかしら♪」思ってみたりするお年頃…(汗)
分かっているけど乗せられそうですorz
2008年05月12日 10:08:32

oyajiman

健康食品とかその類ならまだ「医薬品」じゃないのでいいのですが、医薬品なのに健康食品みたいなのってあるじゃないですか。あれがどーも「どうなんだろうなぁ」って気になっちゃいます。つか、症状を改善するために飲んだ薬で悪化して且つ違うところもおかしくなることって意外に多いような気がします。

量によって薬は毒になりますから、できれば毒は体に入れない方がいいのかなーと思っている次第です。
2008年05月12日 10:23:31

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