警察庁は、スピード違反取り締まりを強化するべく移動式オービスを導入するらしい。
速度違反に新装置=移動し摘発、生活道路も-「固定化」改善へ・警察庁
かなり昔に聞いた話だが、日本の交通安全対策は先進諸国からみるとかなり遅れているらしい。諸外国は事故を少なくするために都市や道路の設計から見直すが、日本は「取り締まり強化!」だけなのだとか・・・だから諸外国からは嘲笑の対象でしかなかったらしい。今はどうなのか知らん。
しかし、上記のような話を聞いていると、何も変わっていないのだろうなと思う。
そもそも速度違反がなぜ良くないのかというと、事故を起こす確率が上がり、かつ起きた事故の被害も大きくなるからだ。だが、これからさまざまなテクノロジで自動で危険回避されるようになってきた場合、事故を起こす確率というのは減少していく可能性がある。また、同時に被害も小さくなるかもしれん。極端な話をすれば、自動車が自動運転になった場合にも取り締まるのかということだ。
取り締まりなど単なる見せしめ的な効果しかなく、本当に抑制効果があるのかは少々疑問だ。以前東日本大震災後暫くの間、仙台市内からかなりの台数のパトカーが姿を消したのだが、その時の事故のデータからは
警察の存在と事故との相関関係を読み取ることは出来なかった。日本の警察は取り締まりを強化すれば事故が減ると本当に思っているのだろうか。
交通量は多いのに信号がない交差点で、何故か事故が少ない事例が意外にある。そこが危ないので十分に速度を落とし、状況をしっかり把握しながら通過する結果、事故が少なくなっているのである。危険であるという共通認識がなせる技だ。また、最近ちょっと話題になったのが
交差点ラウンドアバウト。これはいわゆる
ロータリー交差点なのだが、このような「仕組み」で事故を少なくしようとするほうがよほど効果があるのは誰が考えてもわかることだ。
後は危険車両を周囲に認知させるとかなり効果があると思う。スピード超過度合いによって車のライトが自動でついて色が変わっていくとか、周囲から「この車危険」と認識させれば事故はずっと減るだろう。飲酒運転も然りで、取り締まりなどするよりも車にアルコールセンサーを設置して一定濃度以上を検知したら車が走らなくするとか、社内が赤く光るようにするとかしたほうがずっと効果的だ、みたいなことは
以前も書いた。罰金の財源はバカにならないかもしれんが、本来の目的を忘れて取り締まりに走るのは愚の骨頂としか言いようがない。
警察庁には、キミたちの頭は帽子を被るためだけにあるのか?と言いたい。