Linuxからアホ話まで、何でもありでござる
«Prev Next»

2011年06月04日

電気料値上げについて

[東北関東大震災]
昨日のエントリの続きみたいなもんだが、電気料金が大幅に値上げされるという話が出て久しい。値上げ幅は20%くらいになるとかならないとか言われているようだ。

さて、ここで素朴な疑問。先の震災で17万弱の家屋が半壊以上の被害を受けているようだ(東日本大震災 建造物- Wikipedia参照)。日本の家屋数は大体5758万ほど(統計局ホームページ/日本の統計-第18章 住宅・土地参照)あるようなので、被害を受けた家屋は全体の0.3%程度と推定される。となると、先の震災で0.3%程度の消費電力量は減っているのではないかと考えるのは至極当然の流れだろう。現実的には送電線等の関係で、もう少し消費電力量は少なくなっているのではなかろうか。

そして、この節電ブームである。俺の職場でもなんだかんだやったら月間の電気使用量は5〜10%くらい落ちている。無論、ビルなどで電気使用量に大きく影響するのはターボ冷凍機だとかの空調機器と冷蔵庫だとかのでっかい機械なので、大きくは気温に左右される。だから電気使用量が落ちたといっても、全て内部努力なのかどうかははっきりしない。だが、電気使用量が減少していることだけは確かだ。

さて、電気使用量が減るとどうなるか。電気料金の支払額は減り、電力会社の収入は落ち込むのだ。「そんなのあったりまえだろボケ」というなかれ。今言われているのは夏場の電気使用量15%程度削減である。これは単純に電力会社の収入が15%落ち込むことを意味する。言われている値上げ幅は、ただ単に使用量は減っても収入は落とさないようにしようということだけ決めた数字にしか見えない。そこには内部努力もなにも見られない。

これが仮に通常の商品であったらどうなるか。ある品が突然2割値上げされたら、その商品は普通は売れなくなるし、どこかで安値で販売する店が出てくるだろう。消費者は違うものを選択したり拒否する権利を持っているのである。しかし、電気にはそれが無い。まるで喉元に刃を突きつけられた状態で、「こっちの言う通り払えや。払わないんだったら止めるぞ。」と言われているようなものだ。

競争が無い故に企業努力もない。電話だって電電公社独占を止めてから信じられないくらいに通話料が下がった。なぜ電気はいつまでも保護されるのだろうか。品質の問題とかあれこれ言う前に選べるようにするのが先だろう。品質より価格を取りたい人間だっているはずで、選べる仕組みを作らないことが根本的な問題であることにそろそろ気がつくべきだと思う。

ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3230

2011年05月26日

日本の縮図を見ているようだ

[東北関東大震災]
“海水の注入 継続していた” NHKニュース

このニュースをみて吹いた。東電と政府の右往左往ぶりは目を覆いたくなるが、あれほど騒いでいながら、今更「実は継続注入していたんですぅ。」と言われたらずっこけるしかない。このニュース、ほとんどの人は「東電とミンスのでっち上げ」と感じているのではなかろうか。

俺はそういう見方ではなくてこのあたりで「おおお」と思った。
「海水注入について、総理大臣の了解が得られていない」という連絡があり、いったんは海水の注入を停止することにしたものの、福島第一原子力発電所の所長の判断で海水の注入を継続したということです。
ちらちらと聞こえてくる話に、この所長がいなかったらとんでもないことになっていたかもというのがある。この所長、混乱する現場を見事に統率し、最悪の事態の中でも的確な判断で困難を乗り越えてきたという話である。事の真偽は分からないが、もし聞こえてきた話が本当であればこんな感じじゃないかなぁと・・・
職員「所長、なんだか外では海水止めたの止めなかったので盛り上がっていますよ。」
所長「あぁ、知ってる。そんなのほっとけアホくさい。」
職員「だけど、何かしら報告しといたほうがいいんじゃないですか?」
所長「報告したって現状が変わるわけじゃない。本当に知りたかったら問い合せてくるさ。俺達は今現在で最善を尽くすのが努めだ。指示待ってたらこっちが死んじまうぞwww」
職員「そうですねwww」
なんて場面が頭の中に浮かんで吹いた次第。この継続注入が正しい判断かはわからないけれど、こういう現場の判断でかろうじて徳俵に残っているんじゃないかと思うのだ。

上がヴァカでも現場が素敵だからどうにかなっている構図は、そのまま日本全体に当てはまるようで笑える。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - 2 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3223

2011年05月24日

いわゆる「メルトスルー」?

[東北関東大震災]
先ほどニュースをみていたら、「福島原発1~3号機はメルトダウンしている可能性が高く、圧力容器から格納容器燃料そのものが落ちる、いわゆるメルトスルーが起きている可能性がある」というようなことが報道されていた。メルトスルーってはじめて聞いた言葉だったのだが、俺の無知さを「いわゆる」という言葉がよりいっそう際立たせてくれて素敵だ。

で、メルトスルーって言葉はそんなに一般的な言葉なんだろうか。Google先生に聞いてみたが、ウィキにもメルトダウンはあってもメルトスルーは無い模様。なんということだ。いつぞや「ライフライン」とかいう和製英語が知らぬ間に世の中に蔓延したが、今回のメルトスルーもいつの間にか使って当たり前の言葉にされてしまいそうな予感がする。

もしかして、燃料は既に格納容器の中にさえなかったりしてね。原子炉の温度は100℃前後とそんなに高くないようだが、これは既に原子炉の中には少量の燃料しか残っていないからなのかも知れん。というか、あっという間にメルトダウンするほどの熱量なのだから、そう簡単に冷えないような気がしないでもないし、原子炉から格納容器に解け落ちてしまっているから原子炉の温度が低いというほうが可能性として高いような気がする。

再臨界なんて起きたらどうするんだよ。逃げる準備でもしておくか?

ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3219

2011年05月14日

全てわかっていたことじゃないのか?

[東北関東大震災]
先日、福島第一原発1号機の原子炉の水位が想定していたよりもかなり低くなっていて、燃料がメルトダウンを起こしているらしいことが報道された。「なにをいまさら」といった気分だ。

そもそも、水を入れ続けているはずなのに、水が溢れる危険性とかを報道していなかった事自体がおかしい。これは開放された火事場で水をかけるのとは全く違う。言ってみれば風呂桶のような中に水を入れているようなもので、密閉状態がよければいずれは水が溢れるし水が溜まっていかなければどこかに漏れていると考えるのが当たり前だ。そんなの小学生でもわかる。それなのに、水はどこに行っているのかさえ報道しなかったし、誰も触れようとはしなかったようにも見える。みんな薄々「原子炉にも格納容器にも穴が開いていて、水が漏れているんだよ。その水が海に流れているに決まっているじゃないか。」と思っていたに違いない。それなのに、今になって「なんとっ!メルトダウンしてた上に穴が開いてましたっ!」なんてドヤ顔で言われても困ってしまう。

こういう事態になっているのが既にわかっていたから御用学者も立ち位置を変えてきたのだろうし、住民の避難勧告の範囲も広げられたのだろう。というか、あの水素爆発が起こった時点で原子炉はトンデモ状態だったわけで、逆にそのトンデモ状態からどうにかこうにか燃料の温度を下げることが出来ただけでもすごいことなのかも知れん。

今後は水素爆発のようなことが起こる可能性は低いだろうから、放射性物質が一気に大気中に放出される可能性は少ないだろう。しかし、このままでは汚染された水は長い期間海や地下に流れ出していくだろうし、一定量の放射性物質も大気中に放出され続けるだろう。まずはこの垂れ流しを止めることが最優先(もちろん冷却も)になるのだろうが、水が漏れている場所が判明しない限り止めることは不可能だ。

これからしばらく海のものは止めておいた方がいいかもしれんなー。

ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - 1 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3209

2011年04月28日

読んで言葉を失う

[東北関東大震災]
震災で嫁に死なれちゃった既男スレ - ゴールデンタイムズ

読んでいて苦しくなってきた。あの連絡の取れないときの焦りというか苛立ちというか、アレは実際に味わってみないとわからないと思う。通信手段も移動手段も失い、安否の確認のしようもない状態では、ただただ無事を願いながら自分の無力さを痛感するしかないのだ。

仕事先が一段落したので、いても立ってもいられなくなって会社の車で家路に着いた。真っ暗な道、降りしきる雪・・・家に着くまでの道のりはとてもとても長く感じた。

俺の家族は無事だったが、あの日の事は一生忘れることはないだろう。あの日の事は忘れないよう、いつか書き留めておこうと思っている。

ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3195

2011年04月26日

グラフや図表に悪意を感じるとき

[東北関東大震災]
最近は福島第一原発の報道も少々一段落している感じだ。事態が改善したわけではないのだが、これといって大きな動きもないからだろう。あの大爆発以降、全国の放射能濃度一覧で放射線量のチェックが毎日の日課になっている俺だが、今日はNHKのサイト各地の放射線量というページがあることに気がついた。早速見てみたのだが、「こういうグラフの作りってどうなんだろ」と首を傾げたくなった。

ちょっとグラフを拝借して見てみよう。サンプルは福島市と横須賀市のグラフだ。
福島市

横須賀市


ぱっと見た目でわかるのは、いずれも日を追うごとに放射線量が減少しているということだ。しかし、左の目盛をよーく見てほしい。この二つのグラフ、目盛が全然違うのである。福島市は最大が30マイクロシーベルト/時で横須賀市は0.25マイクロシーベルト/時である。こういう目盛の振り方をされると一目で比較できない。よって、このような目盛の振り方は人を騙すときに使うと非常に効果的である。仮にこの二つのグラフの目盛を画像引き延ばしと縮小で合わせてみるとこんな感じになる。

福島市

横須賀市


げげげ、横須賀市のグラフはつぶれて見えなくなっちまいやがった。これほどまで差があるのに、なんでああいう目盛の振り方をするのか。それには何か意図があるか、もしくは絵的に下を這いつくばった線ではおもしろく無いからという理由に尽きるだろう。その点、いつも確認している全国の放射能濃度一覧は目盛が一緒ですばらしい。

これが手書きであれば、いちいち目盛を変えてグラフの原版を作るのも面倒だったりするので一番注目させたいところに目盛を持ってきたりするのだが、PCはそんな苦労などない。PC(というかオフィススイート)の普及で誰でも簡単にグラフが作れるようになったことの弊害なのかもしれんね。

朝日新聞にも各地の放射線量が記載された地図が載っているが、アレも小数点以下の表示桁数がバラバラで斜め読みだと読み間違えてしまいそうになる。

報道するんだったら読み間違いされにくい書き方をするべきなんじゃないかなぁ。こういう書き方するとレベルがバレるから気をつけた方がいいと思うよ>マスコミ

[関連エントリ]
グラフや統計に惑わされるな

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3193

2011年04月18日

変な雲

[東北関東大震災]
4月18日の話。天気も良かったので、舟形山方面の路面状態でも確かめに行こうとマシンに跨り出発する。

行く途中でやけにまっすぐな雲が出ていた。まさか地震雲?


すぐに形を変えてしまうだろうと思っていたのだが、長い時間その形状を保っていたので写真に撮ってみた。写真をとった場所はここ。


大きな地図で見る

雲はこの方向からこの方向に向かってまっすぐに2本伸びていて、なかなか不思議な感じだった。

地図に書き込んだら位置関係はこんな感じかも知れん。



雲の写真とちょっとコントラストなどを加工した画像をUP。




日本海側



太平洋側



ちょっと見にくいけれど、大倉ダムの上のほうに筋状と言うかうろこ状の雲が出ていた。Willcom03写真性能悪すぎ。



気圧の谷によるものだとは思うけれど・・・

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3185

2011年04月17日

なぜ原発推進学者が懺悔し始めたのか

[東北関東大震災]
twitterで知ったのだが、原発推進学者が次々と懺悔し始めたらしい。

原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」 (1/2) : J-CASTニュース

なぜ今更このような懺悔をし始めたのか。当然、政府が福島第1原発事故を国際原子力事故評価尺度(INES)の評価で最悪のレベル7としたことと関連しているはずだ。政府が公式に「大量の放射性物質をばら撒いてしまいますた」と認めた後、楽観的な意見を述べるほどバカではなかったってことだけだ。つまりは自分の保身のためだけでしかないのだろう。そういう人だから御用学者になれるのだ。

そういうことを差し引いても、かなり悲観的な提言のように思える。
「私たちは事故の推移を固唾を飲んで見守ってきた。しかし、事態は次々と悪化し、事故を終息させる見通しが得られていない」
「膨大な放射性物質は圧力容器や格納容器内に拡散・分布し、その一部は環境に放出され、現在も放出され続けている」
「特に懸念されることは溶融炉心が圧力容器を溶かし、格納容器に移り、大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである」
1号機については70%、2号機は30%、3号機は25%の燃料が損傷しているとの発表もあったし、未だに燃料棒は漏出したまんまだ。炉内の水温も大きな変化は見られていない。事態が劇的に改善することはまずないだろう。

それどころか、この御用学者たちが自分たちのために張っている防御線は、より深刻な事態に設定されているのが香ばしく不気味だ。

経済的にもかなり冷え込んでくる感じもするので、これ以上は勘弁して欲しいなぁ。頼むよホント。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3184

2011年04月08日

毎月停電かよ

[東北関東大震災]
昨日は徹夜明けで家に帰り、さぁシャワーでも浴びて寝るかぁの「シャワー」の部分で地面が揺れた。

間の悪いことに揺れ始めたのはちょうど頭を洗っているときだった。初動では「今日はあまり揺れなかったけどやっぱり来たか」と思っていたのだが、揺れは次第にはっきりとした縦揺れに変わって行き、収まる様子はない。ちょっと大きいかもと思ったあたりにぐわんと来た。

揺れは結構でかいが3.11の時はもう一段揺れが加速した。だから「ここからドガーンと来たらかなりヤバいな」と思っていたのだが、なにせこっちは体中泡だらけでスッポンポンだ。こんな状態で外に出るのもアレだし、まぁなるようにしかならんよねという気持ちでそのまま頭を洗っていた。揺れはそこから次第に収まっていったので少し安心したが、一瞬明かりが暗くなったのがはっきりとわかった。まさか停電?この位の揺れで?

そう思った時、すべての電気が消えた。

また停電だよ。電気がないと給湯器も使えないんだけど・・・悲しいことに今日は風呂桶にお湯は貯めていなかった。俺のこの泡だらけの体、どうしてくれよう桃太郎。しばし呆然としながらどうするか考える。ソリューションとしては3つくらいある。
1、水で洗い流す
2、軽くタオルで拭いて上がってしまう
3、台所からお湯を持ってくる
1は寒いので即却下だ。2もちょっと勘弁して欲しい。となると、解決策は3しかない。台所にある給湯器は昔ながらのタイプで電気を必要としない。おまけに俺んちはプロパンガスなのでガスが止まることもない。田舎勝利www。

俺は息子にバケツでお湯を汲んでこさせ、そのお湯で石けんを洗い流した。よかったよかった。

しかし、あんな揺れで停電とは・・・と思いながらラジオを聞くと、俺の家のあたりは震度は6弱〜5強だった模様。うーん。3.11も俺のいたところは5強だったけれど、5強ってあんなもんなのか?どう考えても俺の小さいときに経験した十勝沖地震の方が揺れがでかかったけどなぁ。あの地震は震度5だったんだけど、ものの倒れ方も半端なくすごかったし座っていることさえ難しかった。それに比べるとそんなに大きな地震とは思えないんだけどね。

震源地は元々想定されていた「宮城県沖地震」の震源地に近いらしい。小さい地震とは言わないが、あのクラスの地震だったら、騒いでいたわりにはそんなに大きな被害は出ていなかっただろう。つか、震度6弱とかで全然ビビらなくなっている自分が恐ろしい。本当にヤバい状況になったら逃げ遅れて死んでしまうかもしれんね。まだまだ大きな地震がくる可能性があるらしいから注意しないとな。

ということで、昨日も12時間くらいサーバが止まってました。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3175

2011年03月30日

「直ちに問題の出る値ではない」の「直ちに」が指すもの

[東北関東大震災]
右の図は東日本の環境放射能測定値を地図上で可視化したものだ(2011年3月29日 8:00-9:00のデータを借用)。更新されたものは東日本の環境放射能測定値の地図による可視化実験で見られるのでどうぞ。福島・いわきあたりまで黄色く色付けされていて、福島第一原子力発電所から漏れ出ているであろう放射性物質は思った以上に広がっているんだなというのが正直な感想である。

福島原発の報道で耳タコな言葉が「直ちに(問題|影響)の出る値ではない」というニュアンスのものだ。この「直ちに」という言葉のもつ意味がよく分からない。そもそも、期間を示すのか時点を示すのか、それさえ明らかでない。はっきりしていることは、福島原発から放射性物質が漏れ出しているということだ。特に発電所周辺ではかなりの放射線量を記録しているようで、まったくもって油断できない。

今さらながらでアレだが、どう見ても「原子力を安全にコントロールできる」というレベルに達していないように思える。危ないから使うなとは言わないけれど、今回深刻な事故を起こしたのは古いタイプだったからという話もある。新しいものがすべていいとは限らないが、同じような形式であれば今までの失敗に基づいての改良はされているはずで、安全度は上がっていく場合が多いと思われる。

原子炉の燃料の温度を下げるのは通常でも長い時間がかかる。だからこの原発事故の処理は長引くのは当たり前の話で、今のままでは長い間放射性物質を垂れ流しにされる可能性がある。大丈夫だ大丈夫だと言うが、ではそう言う人たちがこの地図の黄色から赤で色付けされた地域で住む覚悟があるかは分からない。

放射線が人体に与える影響も眉唾ものだ。嫌な言い方をすれば、このままいけば放射性物質が人体にどのような影響を与えるかの壮大なるデータが日本で取られることになるわけだ。それなのに今の時点で「問題ありません」と言われてもほんとかよとしか思えない。まさかデータが欲しくて・・・

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - 2 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3166

2011年03月29日

既視感が拭えない

[東北関東大震災]
今回の東北関東大震災の映像を見ていると、なぜか既視感が拭えない。こんな未曽有の災害は経験しているはずもないしあのような恐ろしい津波の映像などみたことがあるはずもない。

だけどこういう地震の夢は何度か見ている。小さいころに味わった地震がトラウマになっているからだと思うのだが、このブログにも数年前にこんな事を書いている。一部転記しておく。
夢の中で俺の家族はなんだかはしゃいでいて、どこかに行く準備をしているようだった。なにはしゃいでるんだろうと思いながら、ボーっと家族を見ていると、空に突然不思議な光が走るのが見えた。最初に見た光は七色の、まるで虹を大きく広げたような光だった。その光は一瞬だけ空を覆い、そしてすぐ消えた。一瞬のことだったので家族は誰も気がついていないようだった。

俺は「あ、地震がくる」と直感した。家族に「地盤の固いところに逃げるぞ!車に乗れ!」と叫んだが、はしゃいでいるため俺の声は聞こえていないようだった。

「おい、はしゃいでいないでちょっと聞け!地震が来るぞ!」

俺は何度も叫んだ。家族は、やっと俺の尋常じゃない様子に気がついたようだが、全く信じているような素振りではなかった。

そのとき、また空が光った。今度は青白い光だ。家族もその光をみた。その異様な光に、はしゃいでいた家族は言葉を失った。

「これで2度目だ。多分大地震が来る。とりあえず地盤の固いところまで逃げるぞ!!」

俺は家族を車に乗せ、竹藪がある地盤の固そうな山の上まで車を走らせた。

山の上につくまで気が気ではなかったが、どうにかその間には揺れは襲ってこなかった。その山からは海も街も一望できた。竹藪のそばに来ると、地面の底から振動とも音ともつかない地獄の響きが伝わってきた。

俺たちは竹にしがみつき、山の下の街がまるで特撮映画のワンシーンのように壊れていく様を言葉もなく見ていた。揺れは一向に収まる気配もなく、強くなっていく一方のように感じた。

長い長い時間が終りふと見ると、はるか海の沖に大きな壁のようなものがある。よく見ると、それは大きな大きな水の壁だ。その壁は次第に高さを増しながら、どんどん海岸線へ近づいてきている。

幸いこの山は海岸線から遠く離れているため、ここまで津波は来ないだろう。早く逃げてよかった…だが、これからどうしよう。

そこで目が覚めた。正夢じゃなければいいが…
イヤな夢より(2005年09月27日掲載)

今読むとちょっとシャレになっていない。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3165

2011年03月28日

震災を受けた企業に対しての救済策はないのか

[東北関東大震災]
今回の震災は東日本の太平洋側に大きな被害をもたらした。被害を受けたところはもとより、その周辺地区でも経済への影響が大きくなってきている。震災から既に2週間が経つが、この2週間の経済活動たるや悲惨な状況だ。そこに追い打ちをかけたのがガソリンをはじめとする燃料の不足だ。このままでは多数の企業で金が続かなくなってしまうだろう。

しかし、それに対しての対策は殆ど聞こえてこない。一ヶ月近く経済活動が停滞すれば収入は激減し支払だけが残る。体力のある企業はまだいい。そうでない企業は払いたくとも払う金がなくなる。今月末の支払、来月の給与・・・頭を痛めている経営者は多いはずだ。せめて社会保険料や消費税・固定資産税などの支払延期であるとか短期的な無利子融資とか、金をつなぐための対策を早急に講じないと、いざ復興というときに本当に途方にくれてしまう状況になってしまうだろう。

被災者救済、原子力発電所問題など、抱える問題は山ほどあるのはわかる。だが、こういうときこそ将来に大きなダメージを残さない対策が必要だ。そんなことは優秀な官僚なら分かっているはずで、その官僚に指示を出せない政府がアンポンタンなのだと思う。こんな時に選挙なんてやっている場合じゃないのだが、選挙をすると決めた時点でなにも考えていないのがよくわかった。

政府は「中小企業は死んでもよし」と思ってるのだろうか。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - 3 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3163

2011年03月27日

原発事故に関する疑問

[東北関東大震災]
福島原発関連では不思議に思うことが沢山ある。

1、原子炉の中に大量にぶち込んでいる海水やら真水やらについて
水を入れても入れても入っていくとすれば、入れた水がどんどん蒸発しているかどこかに流れ出しているかのいずれかだと思われる。蒸発しているのであれば炉内の圧力は上がっていく一方だろうがそうでもなさそうだ。となればどこかに溢れているとしか思えない。もし原子炉に亀裂等が発生している場合、その水は格納容器内に溢れていくと思われるが、では格納容器を満杯にする水の量はどのくらいで、満杯になった場合はどうなるのか。福島第一原子力発電所の放水口で高濃度の放射性物質が検出されているのは、この水が流れ出ている(もしくは意図的に流している)ように感じてしまうのだがどうか。

2、タービン建家内にあった放射性物質を多量に含む水について
そもそも除去する為にはその水たまりに近づく必要があると思うのだが、その作業に危険性は無いのだろうか。また、その作業には誰がどのような方法で当たっているのか。そして除去した水はどこに行っているのか。

3、外部電源について
外部電源を引き込む作業が続いているようだが、事態が悪化してから引き込み作業に入ったように思える。なぜここまで遅くなったのか。

4、配管の損傷について
1にも関連するが、原子炉には水を注入し続けており放水口では高濃度の放射性物質が検出されたとなれば、冷却水の配管等が損傷している可能性があるように思う。冷却水等もタービン建家内にあった高濃度の水と同じような状態になっていることも想定されるが、そうであった場合に誰がどうやって配管の損傷を修復するのか。

5、3号機で被ばくした男性作業員3人について
俺の思い違いかもしれないが、福島原発の修理には東電社員が当たっていると聞いた。原子力発電所はその中心に行けば行くほど機密事項が多くなるので下請けは入れないようになっていると・・・しかし、この被爆した3人は東電の関連会社の人だと言う。本当はどうなのか。

6、東電社員のブログについて
東電社員のブログひどすぎると話題になっているようだ。問題のブログは該当の部分を魚拓でしか見ていない。それでもなぜこのようなものを書いたのか理解に苦しむし、本当にそう思っているのであればどんなに炎上しようともブログを消したりはしないはずだ。mixiで東電社員の家族が書いたエントリが意外に好評だったから二匹目のどじょうをねらったものなんだろうとは思う。だが、こういう時に下手に弁明すると燃え上がるのは当然に思えるし、5にも書いたが、危険な状況で戦っているのは本当に東電社員なのか疑問に思う。自衛隊、消防、それに下請け企業だけが命を削っているとは考えたくはないが、この東電社員(と思われる人)のブログを見ると、なんだか逆に怪しく思えてしまう。

7、3号機で被ばくした男性作業員3人の退院について
これから数日後に、この人が覆面でTVのインタビューに答え、「ええ、大丈夫です。体調も問題ありません。」みたいな映像が流れるだろう。そしてそれをみた人は「ああ、一時的に被ばくしてもそんなに被害はないんだ。」と思い、被ばくにどんどん鈍感になっていく。だが、その結果は10年後でしかわからない。そんなストーリーが見えるのだが、どうか。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - コメントなし - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3164

2011年03月26日

自粛ムードに物申す

[東北関東大震災]
プロ野球の開幕が4月12日に決まった。Jリーグは早々とリーグ再開を4月23日と決めた。その他でもありとあらゆるものが中止、延期になっている。

今はたしかに開催できる状態でないところも多い。しかし、被災地から100kmも離れていない日本海側の町はかなりの落ち着きを取り戻している。被災地も津波で壊滅的なダメージを受けた場所以外はそれなりに動き始めているはずだ。

そういう中、仙台は七夕まつりの開催を早々と決めたらしい。

俺の話で恐縮だが、俺は小学校に入る前に大きな地震を経験している。その地震は今回の地震のように大きな津波を発生させ、街は津波で多大な被害を被った。街全体が大きな悲しみに包まれる中、地元の大きなお祭はいつもどおり行われた。津波のあった場所にも山車を引いていった。俺も子供だったが、子どもが喜ぶ姿をみて暗くなる大人はいない。また、21世紀になってからも大きな地震によって市街地の建物などが軒並み大きな被害を受けたが、やはりお祭りは行われた。苦しくつらいときだからこそお祭りは楽しみであり大げさに言えば希望なのだ。

だから自粛もそろそろやめて、みんなが上を向いていけるような祭事・催事などはどんどん開催すべきだと思う。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 23:00:00 - 5 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3162

2011年03月23日

とうほぐのひとは強いんだ だけど・・・

[東北関東大震災]
TVとかで震災の報道を見ながら感じることは、「どうだ。とうほぐのひとは強いべ。」ということ。特に物資の行き届いていない沿岸の集落あたりの人を見ているとつくづくそう思う。ないものはとりあえずあるもので代用し、必要とあらば作ってしまう。そんな逞しさがある。

俺が小さいときのじいさまの田舎は何から何まで自分たちで作っていた。米も薪を使って炊いていたし、冬の間の食料はムロに保存していたものでまかなったりしていた。買ってくるのは砂糖とかくらいで、あとは買い物さえほとんどしなかった。というか、店さえほとんどなかったんだけどね。そして、東北の冬は寒い。朝起きたら布団の縁が吐息で凍っていたなんてことも日常茶飯事だ。灯油のストーブなんて「なにそれ?」だし、水道が来てからも断水はしょっちゅうだった。今からみると「なんて貧しく不便なんだ」としか感じられないかもしれないが、そんな中で生き抜いてきた人は東北にはまだまだたくさんいるんだ。今は便利になったとはいえ、そんな経験がこういう極限の状態で生かされないはずはない。

一番重要なことは困難な状況の中でもパニックを起こしたり自暴自棄になったりしないということだろうが、厳しい環境でも生きるすべを知っている人たちはパニックを起こすはずもない。だから政府や自治体がパンクしかけていても小さな集落の被災地はまだパンクしていないんだと思う。

東北の田舎の人は強いんだよ。どんなに厳しい状況に置かれても嵐が過ぎるのをじっと耐える忍耐力と精神力がある。自分が厳しい状況だからこそ他人を思いやり、自分がどんなに辛くとも「おらほはダイジョブだがら心配すな」という。そうやって東北の田舎の人はずっと生きてきたんだ。だから苦しくて苦しくてどうしようもない時でも泣き言なんか滅多に言わない。だけど、言わないからみんなに伝わっていないことも多いんだよ。

みんな東北の田舎の人の姿をもっときちんとみてやってくれよ。お願いだよ。

ブログランキング・にほんブログ村へ
posted by oyajiman at 22:00:00 - 4 コメント - No Trackbacks - [この記事のみ表示]

このエントリのTrackBack URL
https://www.oyajiman.net/oyaji/action.php?action=plugin&name=TrackBack&tb_id=3160

«Prev Next»