先日SmartNews経由で内容に疑問符がつく記事を発見した。
パチンコの還元率は競馬より高い約85%。そのギャンブル性について考える
タイトルからして「なんじゃこりゃ?」だ。パチンコは機械割が無いので、パチスロを例にとって話をしよう。
パチスロの機械割(
パチスロ用語の一覧 参照)は、良いやつでこんな感じらしい。
スロット 機械割(出玉率)ランキングまとめ【歴代・5号機・現行機・年代別】
これを見ると、一番低い機械割でも97%程度となっている。これが正しいとすれば、パチンコ屋の粗利は3%しかないことになってしまう。仮に俺が持っている運が非常に弱くいつでも負けっぱなしだとしても、俺が投資したコイン枚数の97%はホールトータルでは戻っているはず。だが、実際にパチスロをプレイして、そこまで戻ってきた記憶がある人はいないだろう。パチンコ業界」は怪しいと思うとともに、そもそもこの段階でこの記事の「還元率85%」の信憑性は薄れてしまう。
さらにこの記事の「還元率85%」の根拠は、どうやら都内のあるパチンコ店の店長が「利益率は15%前後がメイン」という話のようだ。意図的なのか知らんが、還元率と利益率をごっちゃにして書いているわけ。
ご存知の通り、いわゆる還元率というのは、払い戻し額÷投資額のことで、利益率とは利益÷売上である。利益は売上から人件費や水光熱費、家賃なども差し引いたもので、パチンコの場合はこれに景品代(払い戻し額)も費用として含まれるだろう。決して利益額=還元額ではない。この記事を書いた人は、この記事以外にも数多くの記事を書いているようだ。そんな人が素人でもわかるような間違いをするのだろうか。
そのあとにもパチンコと競馬の客の負け額比較やギャンブル性について書かれているが、パチンコがもし換金できなかったら一人一回1万円平均で金をつぎ込むかどうかについてなどは述べられていない。ゲーセンで一万円使うのって結構たいへんだが、パチスロだと運が悪ければ20分程度でなくなてしまうんだけどねぇ。
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