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2014年05月29日

長時間労働は果たして本当に「悪」なのか

[つれづれなるままに]
最近、長時間労働がやたらめったら叩かれている。ブラック企業に始まり最近では首相が新「労働時間制度」創設へ検討指示したらしい。しかし、長時間労働は本当に「悪」なのだろうか。

少々極端な例になるが、一企業を例にあげて考えてみればわかりやすいかもしれん。その企業は従業員100名で売上は年間40億円、営業利益は出ているが経常利益ではやっとこさ黒字になっている。売上は毎年大きく変わらないため、給与総額もほぼ年間5億で推移している状況である。

創業は昭和30年、高度成長の頃は黙っていても売上が伸びていった。働けば働いた分給与も増えた。増加する生産量に対応するため、工場の設備を増やし、社員も増やしていった。しかし、今は低成長もしくは0成長時代だ。あの頃のような売上の伸びなど期待するべくもない。それどころか、世の中は性能が上昇しても価格は据え置きとなった。より高度な技術・製品を、より安い価格で提供しなくてはならなくなったのである。

そんなとき、企業がやるのは当然コストカットだ。コストカットには二種類あって、仕入れや設計で直接コストを下げる方法と、生産性の向上などによって相対的なコストを下げる方法だ。しかし、これらにも限界がある。やるだけやって行き着くのは粗利の確保である。今まで1個で100円の粗利を稼いでいたところを、2個で100円の粗利を稼ぐ。その代わりに販売数を倍にする。そんな売り方がどんどん増えてくる。これを防ぐために新商品を開発し付加価値を上げていくのであるが、それが出来る企業は意外に少ない。

今まで一日5000個作ればよかったものが、いつの間にか10000個作らなければならなくなっている。しかし従業員の増強はそのままコストアップに繋がるため、そう簡単には出来ない。今いる従業員で戦っていくしか無いのだ。こうやって働いても働いても賃金が増えない構造が出来上がる。

もし高度成長期のように、やればやった分の報酬があれば大きな問題にはなっていないだろう。しかし、今は払える賃金の上限が決まっているため、より多くの人に給料を払うためには原資の確保はもとより、割増賃金の削減や全体的な賃金の引き下げが必要になる。ワークシェアリングと言えば聞こえはいいが、これは実質はサラリーシェアリングと言うべきものだ。言葉巧みに給料を分け合えと言っているのである。成果に見合った賃金というのもそうで、ほとんどのところできちんとしたJob Discriptionがない日本では、何を持って「成果」というのか明確にできない。待っているのは都合のいい賃下げである。「成果主義」が大失敗に終わったのは必然なのだ。

なんだか話がまとまらなくなってきたのでこのへんでE.O.F.


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posted by oyajiman at 2014年05月29日 01:57:16



コメント

Cyber

oyajimanさん、Ohバンデス!

 またまた難しいエントリーを。
幾つか余計な事を言わせて頂きますが、、
今回の発言で女性向け、特にママ向けのものであったっと、後に報道がフォロー。
高度成長期のころは固定相場制の1ドル360円。
それが308円→変動相場制となり、輸出頼りの中小零細企業は大きな打撃を受けた。
伯父の会社みたいに。
そして、敗戦復興期での日本は貧しかったから、働く以外無かった。
マイホーム、マイカー、カラーテレビ、を手にするため。
そして即ち、頼るものがお国から社長に転化し忠誠心を示すために残業が増えた。
しかも現在は、管理職は先に帰り、現状を把握してなく、正しい評価も無理。
そしてまたまたオリンピック。
根拠無き好景気への期待を煽ってのことでしょう。
 能力給は悪い事ではないと思いますけど、それを誰が評価する?
ボーナス査定で評価せよという言葉は一言も有りませんですた。
そして、面接希望者よりその中から優秀な人材を見付け出す方が遥かに難しい。
そろそろ学歴よりスキル重視で採用となる社会ではと。

 仕事が出来る人間に仕事が集中するのは昔から変わりませんが、そこだけ真似されたのでは哀れです。
人材育成の発想こそ、今必要なんじゃないかな。
2014年05月29日 23:08:47

oyajiman

ちょっとカッコつけて書いたらまとまらなくなっちゃいました(汗)。仰るとおり、これからはもう一度人材育成に重点を置くべきと思います。日本人はもともと「これスゲーだろ」「おー、スゲーじゃん。じゃ、これも見てよ」「ワォ。それすげーな」というような、自慢がしたくて技術を高めてきたようなところがありますからねwww
2014年05月30日 01:06:35

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