はてブとかを見ていると、本の要点をまとめたサイトやエントリに出くわす時がある。書評とかではない。なんでこんなのにはてブがたくさんつくのか不思議だ。
勝手に想像するに、それは多分「インスタントな答え」に見えるからだろう。本を読まずとも読んだ気にさせてくれるのである。検索すればなんとなく答えがわかったような気になるネットにとてもよくマッチしている。
ライフハックみたいなのも同じだ。要点を箇条書きにまとめ、なんとなくわかった気にさせてくれる。しかしそんな知識など現実にはほとんど役に立たない。なぜなら経験と結びついていない浅い知識だからだ。
ネットとPCの発達で、情報の検索は夢のような速度になった。その精度も年々上がってきている。しかし、残念ながらその情報は点でしかない場合が多い。あれこれ文献をあさり人の話を聞きながら調べた情報にはそのものズバリの答えはまずない。だから外堀を埋めて全体像を把握するしかなかった。今のように答えらしきものが見つからなかった代わりに、様々な知識を網のように張り巡らせることが出来るようになることが多かった。そう、知識のレーダーを持てたのである。簡単に言えば、点と面の違いのようなものかもしれん。
だが嘆くことはないだろう。その点の数が増えれば面になるのだ。デジタル音源とアナログ音源どっちがいいかなんて今じゃあまり言わない。多分そんな感じになっていくのだろうなぁ。