しばらく前から「もちもち」とかいう食感が喜ばれている。パンなどを見るとまさにそれで、完全に「ソフト」から「もちもち」にシフトしている。
この「もちもち」という奴を食べてみると、最初はソフトだが噛んでいると若干噛みごたえが出るというか、ちょっとネチョネチョするというか、まぁそんな感じだ。こんなのの何がいいのかよく判らない。特にパン類は飲み物を口にしてもいつまで経っても口の中で固まっていてなんだかなーである。はっきりいってしまえば「
生焼け」じゃないのこれって感じだ。今までのソフトって奴のグルテンを若干多めにして焼成不足気味にすれば「もちもち」になるんだろうなーと思う。だってこの「もちもち」ってやつ、ほぼ例外なく粉っぽいんだもの。
そもそも日本人って本当に噛んで食べてるんだろうかと思う。いい例が肉で、とにかく柔らかければ大絶賛。柔らかい肉なんて組織の間に油が入っているからやわらかいんだっつーの。「お箸で切れるー(はあと)」みたいな騒ぎ方をしている奴って、マジ信じられん。絶対に頭お花畑だよ。肉ってのは噛むことでたんぱく質が分解してアミノ酸の旨味が判るもんだと思うのだが、数回噛んだだけでなくなるような肉で、その「旨味」なんて判るはずがないじゃないか。油食って「おいしー」って言っているようにしか見えん。そもそも油が美味い肉って牛じゃなくて豚だろ。
色もしかりで、なぜか白いものが好まれる。同じような商品があったら、多分白い方が売れるだろう。だからケーキはいちごショートが王道だし、黒いドーナツは今ひとつ売れ方がよろしくない。ここで重要なのは、ここでもまた「味」じゃなくて「色」が優先されるってこと。たぶん世間一般でいう美味い物ってのは「味」じゃなくて「柔らかさ」と「色」なんだよね。日本人はもう少し「舌」を鍛えた方がいいと思うよ、マジで。
話がそれたのでこの辺でE.O.F.