松田が倒れた。まだ意識は回復していないらしい。祈るしかない・・・
そんなニュースを聞きながら、気がついたら鈴鹿8耐が終わっていた。レース自体を忘れているなんて今までなかったので、結構ショックだ。今年は
F.C.C. TSR Honda 秋吉耕佑/伊藤真一/清成龍一組が優勝したらしい。伊藤真一がんばるなー。
かなり前の話になるが、一度だけ8耐を見に行ったことがある。それはケニーと平がTech21チームで参戦したレースだ。俺はヘアピンコーナーに陣取りレースを見ていた。スタートを失敗したケニーだったが、そこから怒涛の追い上げであっという間にトップグループに追いつくケニー。
ケニーは全てのレベルが違った。ヘアピンを立ち上がり200Rを駆け抜けていくケニーのスピードレンジは別次元であり、ライディングフォームはまさに見るものを魅了する美しさだ。他のライダーとは一線を画したライディング。世界一のライダーとはこれほどまでにすごいのかと思った。こいつに勝ったスペンサーってどんだけ速いんだ?とも・・・
ケニーと平のTech21はトップに立つとそのままどんどん2位ガードナー・徳野組との差を広げていく。圧倒的な速さだった。レースも残り1時間を切ったあたりだろうか、猛追していたガードナーがピットに入る。本来ならここで相棒の徳野と交代のはずなのだが、「ガードナーがバイクから降りません」という場内放送。暗闇迫る中、ガードナーはスモークシールドのままコースに飛び出していった。
8耐マシンのライトはお世辞にも明るいとは言いがたい。そんな中、スモークシールドで走るガードナーを見て、「あれ、絶対見えてないだろ」と思ったのだが、そんな不利な状況などなんのその。ガードナーはまさに鬼神のような走りでケニー・平組を追う。
しかし、そんなガードナーをもってしてもあまりにもケニー・平組のアドバンテージは大きく、追いつくことはまず不可能。ケニー・平組は最終ライダーを平に任せ、余裕の周回を重ねる。ケニー・平組の優勝間違いなしと思われたのだが、勝利の女神は気まぐれだった。終了30分ほど前、俺の目の前をスローダウンした紫のマシンが通り過ぎていく。場内は騒然。そのまま平はリタイアしてしまった。優勝は鬼気迫る走りを見せていたガードナー・徳野組。今思い出しても鳥肌が立つようなレースだった。
あれから26年も経ったんだなぁ。
今日はそんなことを思い出しながら走る。雨には祟られなかったけれど天候は曇りで湿度もかなり高い。気温が低いわりには全然涼しくなかったが、久々に乗れてよかったよかった。
本日の走行200km
ケニーってYAMAHAのワークス時代は、SUGOのTBCビックロードレースに毎年来ていて、いつも予選に出ないで最後尾スタートしておきながらぶっちぎり優勝してたんですよ。懐かしいなー。
とても懐かしい話題ですね。
GPイラストレーテッドを必死で買っていた時代を思い出します。
当時はみんな乗り方が個性的で良かったですよね。
あの後、ケニーが「ラッキーストライク」の監督になった記念に近くの「ヤマハ」でサイン会をやっていて、私はGPイラストレーテッド(本)でケニーがVMaxに乗っていて逆ハンの写真が掲載されていたページにサインをお願いしたら、ニッコリ笑ってサインをしてくれました。
オートバイ乗りにはとてもいい時代でしたね。
私は浪人していて、ちょっと重い年でしたが…。