先日東北新幹線に乗る機会があったのだが、夜の町並みが軒並み暗くて改めて驚いた。街灯は消されビルの看板等もほとんど点いていない。その時はすでに夜の8時を回っており、電力消費の制限が無い時間帯だ。まぁ、夜8時を回ってから看板を点ける店もあまり無いかもしれんが、一昔前に戻ってしまったような錯覚さえ覚える。
そういえば、昔はたらいやバケツに水を入れ外に置いておき、日光で水を温めて洗濯などに使っていたりした。冬場の朝は必ずやかんでお湯を沸かし、家族みんなで洗顔等に使ったものだ。朝シャンなんて夢のまた夢だった。瞬間湯沸かし器は世紀の大発明で、それまではお湯はとても貴重なものだったのだ。そもそも今から30年ほど前は、風呂つきのアパートさえ少なかったくらいだ。
そんなに昔のことでもないのに遥か遠い時代のように感じる。省エネとかを本気で進めるとしたら、多分あの時代に近いことをするのが一番手っ取り早いだろう。だが、いまの便利さを手放してまで省エネに取り組む覚悟はできない。それは便利さだけでなく、時間も取られることになるからだ。
暗い町並みを見ながら、そんなことがふと頭をよぎぎった。震災前のように明るくなる日は来るのだろうか。