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2011年01月13日

経済合理性の罠

[つれづれなるままに]
リストラ失業転職ブログ

このサイトを見て感じたことをつらつらと・・・

俺は何度かリストラという名前の人員整理を見てきたし、M&Aとか事業所閉鎖とか会社消滅とかも経験してきた。つたない経験しかないが、人員整理の時に一番重要なポイントは何かと聞かれたら、俺は「代替えが効かない奴は手放すな」と言いたい。このサイト管理者も、現場のキーマンを集中的にリストラしたことに対して疑問を抱いている。この「キーマン」というのは数字ではなかなか現れてこない。というか、一般的な財務諸表では表す術が無い。

リストラは経済合理性が再優先される。だから賃金の高い人が真っ先にリストされる。しかし本当に賃金の高い人達はいつの間にかそのリストから消えていく。それは「代わりがいない」と思われているからだ。一方、実際にリストラされる人はその次のクラス、役職でいえば課長・係長とかが多くなる。このクラスは比較的年齢も給料も高く、さらには「代替えが効く」と思われがちだからだ。

しかし、こういうリストラ計画を立てる人達には現場の生の声は全く聞こえていない。聞こえていないからこそ出来るので生の声はあえて聞かないという一面もあるのだが、なにより困るのはこういう再建計画を立てる人は現場経験が非常に乏しいということなのである。

これはサッカーとかのチームゲームを見ていればよく分かる。少し前の日本代表でもっとも注目されていた選手は中村俊輔だろう。一般的なファンはもとより、少しサッカーが好きな人とかでも中村に変わる選手はいないと思っていた人は多かったはずだ。そういう人に、例えば俊輔と遠藤と長谷部、この中から一人を外せと尋ねた場合に誰を第一候補に挙げるだろうか。多分中村を挙げる人は少なかっただろう。逆によく代表の試合を見ている人は、中村を第一候補に挙げる人が多かっただろうと思う。リストラ計画を経てる人もこのような構図になっていることが多く、思っているよりはるかに現場を知らない。知らないから現場を見てもどの人がキーマンなのか分からないのである。だから金額ベースでしかモノを見ない。いや、見ないというより、見ることが出来ないと言う方が正確だ。

生産現場には現場の士気を高める人や正確に状況を把握してポイントポイントを押さえていく人、非常に作業が正確で無駄の無い人など、財務諸表に現れてこないデータがたくさんある。その他の現場も同じだ。リストラをうまく進めるには、その見えないデータを見ることが出来る人が絶対に必要なのだ。

そういう意味では、俺が今とりあえず働いていられるのは幸運だったと言うべきことなのかもしれん。

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posted by oyajiman at 2011年01月13日 23:00:00



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