NEC再生の第一歩は社内のシンプル化:ITproを見るまでもなく、NECは低迷を続けているようだ。NECといえばPC98で我が世の春を味わった企業だが、その独占もDOS/V機にシェアを一期に奪われたのはご承知のとおり。
俺の前の会社はN石べったりで、NECの営業さんとも良く話をした。N石は、売れそうなソフトを作った会社をどんどん吸収していった時期があったようだ。売れそうなソフトにN石という冠をつけて売るべく、小さなソフト会社を吸収してしまうという手法だろう。最初から自社開発するよりもコストがかからないとか、合併吸収による規模の拡大とか、まぁ、いろんなメリットがあったのだろう。しかし、ソフトの管理は開発した子会社しかできないとかという、販売したけどサポートが・・・みたいなデメリットもあったようだ。
実際N石に要望を投げかけると、取り合えず何でも出てきた。しかしそれはN石の冠はあれどほとんど関連会社で、話を聞きたいというと「どこそこからいついつ話に来ます」みたいな感じであった。デパートのバイヤーみたいなもんだな。
その後、俺の知る範囲ではN石はどんどん人員削減され、営業所とかに電話しても繋がらないとか「あんたが営業の電話に出るのかよ」みたいな人が出たりと、その厳しさが電話だけで伝わってくるような状況だったように記憶している。
そんな調子だったらから、
NEC再生の第一歩は社内のシンプル化:ITproという記事を読みつつ、取り組みが遅いよなぁという感想しか持てなかった。つか、社風の違うところをどんどんくっつけておいて、いまさら「シンプル化」ってどうなんだろうねと思う。そもそもBU単位で業績を出させればその単位で最適化してしまうのは当然だろうし、「業績悪化→業績改善が至上命題→長期ビジョンより目先の利益重視」というのもごく自然な流れだろう。営業を再編するのも良いけれど、販売している商品の絞り込みとか商品知識を深めるための教育とか、問題はそっちじゃないのかとも思う。
技術系はしっかりしている感じがするから、その技術を台無しにしないようにしたほうがいいんじゃないのかなぁ。もう一度もの作りに立ち返るとかさぁ・・・