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2008年12月03日

定額給付金は何故ありがたがられないのか

[これでいいのか]
痛いニュース(ノ∀`):定額給付金、1人「1万2000円」 高齢者と18歳以下は「+8000円」

なにかと評判の悪い感のある定額給付金だが、国全体で負担するコストの割にはまったくありがたがられていない。その理由は極めて簡単で、1000円/月程度の金額という低額給付金をもらってもうれしくもなんとも無いからだ。独り者や子供のいない夫婦などは特にうれしくないだろう。

以前俺のいた会社では、年末手当なるものが支給されていたことがある。年末年始に働いていた人には一日500円の手当をつけるというものだ。その制度を知ったとき、俺は人事部長に「いまどき500円貰ってうれしい人なんているのか?」と聞いたことがある。もともとこの制度は、社員があまり働きたくないであろう年末年始に働いてもらうための、いわゆる「ニンジン」効果を狙った制度であったのだと思う。しかし、少ない原資を意味もなく均等に分け与えようとしたがために、この制度はニンジンにもならず「けちくせー会社」と思われてしまうだけになり、そのくせそれなりの費用は発生するというすばらしい効果しか生まなかったと言ってもよい。こんな小金を個人に払うくらいであれば、上司にまとめて金を渡して何か差入でも買わせた方がよっぽどましに思える。

今回の定額給付金は、この年末年始手当にそっくりに見える。一人12000円と奮発したつもりかもしれないが、月額にすればたったの1000円である。いまどき1000円で何が出来るのか、良く考えて欲しい。ただ、家族が多いともらえる金額も一気に増えていくため、5人家族くらいからはなんだか得した気分になりそうだ。それとて子供への給付金を親が霞めとるから多く感じるのであって、個人が単独で取るのであれば全くうれしくない。

人数の多い家庭で全員の給付金を集めればそれなりの金額になるように、一人にすれば少額でも集めれば大きな金額になる。大きな金があれば一人に12000円を与えるよりはいろいろな事が出来るはずだ。そんな金の使いかたも検討せずに放棄し金をバラまくのは「私達は金の使い道を知りません」と吐露していることと同じだ。そんな政治家も役人も要らん。さっさと辞めてもらえばよろしい。

自分の金でないからこんな案ができるのだろう。国家予算は一般会計予算、特別会計予算合わせて200兆円を越えるが、その1%程度を意味もなくバラまくのだ。これは、個人で言えば自分の収入の1%をビルの屋上からバラまくようなものだ。年収500万円の人が10円玉5000枚を持ってビルの屋上に上がり、そこから豆まきよろしく10円玉をバラまく、それと同じだ。普通の人は自分の金をそんな風に扱ったりしないだろうし、もしそんなことをする人がいたらその人の人格が疑われてしまう可能性だってある。個人と国家を比べるのはおかしいが、この低額定額給付金に対する感情だってそんなもんだと思う。




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posted by oyajiman at 2008年12月03日 22:30:00



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