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2008年05月17日

時は金なり

[つれづれなるままに]
先日ある奴の仕事ぶりをぼんやりと眺めていた。そいつは俺の直属でははないし作業が早い方でもなく、どちらかといえば平均以下だ。回りからは比較的まじめな部類と思われているのだが、まじめな癖になぜか仕事は早くはない。

そいつの仕事ぶりを見ていると、ひとつのことを集中して行っていないように見える。何かの作業をしていても電話で呼び出されたり違う用事を言いつけられたりと割り込みが入ることも多いようである。これは致し方の無い面もあるが、このような外的要因以外にも作業中に突然メールを開いたり違う作業に取り掛かったりと、ひとつのことを集中してハイスピードで仕上げることが出来ないようなのである。

こういう奴に共通していることは、自分の能力の見極めと作業工程の割り振り、それにスケジュールのマージンの取り方がへたくそであるということだ。

考えないまじめな奴はある仕事を言いつけられたとき、自分が100%でこなして出来るであろう最短の納期を言ってしまう。たぶんそれは今まで出来たことがあるという成功体験が言わせるのだろうが、それはあくまでひとつの仕事にだけ集中できたペーペーのころの話だ。サッカーでもサイドが定位置の選手が突然中央にいくと、注意しなければならない視野の広さに戸惑ってしまう。同じように、一般的には職位が上がればあがるほど守備範囲は広くなる。守備範囲が広くなってもそれまでと同じように守備をするためには守備力を上げるしかない。具体的には作業のスピードアップと作業切替えのタイムラグの短縮だ。要は早くなるしかないのだ。

作業のスピードアップは、考えながら仕事をしていけば仕事量に比例して上がっていくものだ。「出来が悪ければ早くやっても意味が無い」などと言う馬鹿野郎もいるが、そもそも仕事なんて出来の悪い仕事をしたらやりなおしになるのは当り前だ。出来の悪い仕事は一番ひどいスピードダウンを招くことを知らないはずはない。つまり、一定の品質を保っていることは当然のことなので、「出来が悪ければ早くやっても意味が無い」などというセリフは仕事の遅い奴の言い訳にしか過ぎないのである。また、作業切替というのは実際は作業をしていない時間であるので、これは可能な限り削減しなくてはならない。

作業スピードを上げていくことは、コストダウンに全て繋がる。企業も、いままでの「金」という判断軸から「時間」という判断軸で経営判断するのも面白いのではと思う。工場なんかじゃ当り前だけどね。

もっと下世話な話にすれば、月収100万の人は月間200時間働いたとしても一時間当たり5000円の金を貰っている。この人は一時間に5000円以上の金を持ってこないと賃金を支払う方を赤字にしてしまう。実際にものを売ってみればわかるけど、一時間に5000円、一日に4万円のものを売るのは容易じゃない。普通の人が一日1万円なら売れると仮定した場合、この人は普通の人の4倍で動けばいいってことになる。

スピードアップは高い人件費を薄めるためだけのものではない。サイボーグ009の加速装置ではないけれど、回りより早く動くようになれるということはある意味タイムマシンを持ったのと同じようなことなのだ。だから重宝されるし金も生む。スピードアップというのはこういうことだ。時間以上に貴重なものなどないのだから。



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posted by oyajiman at 2008年05月17日 22:55:05



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