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2007年07月01日

若者がうまく働けないのは昔からだよ

[うんちくん]
若者はなぜうまく働けないのか? (内田樹の研究室)

多分、書かれていることは正しいんだろうな。だけど何か引っかかる。それは「俺だってそうだったんだよ」という思いかな。

そもそも、うまく働けない若者って増えているのか? 俺はうまくは働けない若者が増えているんじゃなく、うまく働けるようになるまで待つ仕事場が減っただけじゃないかと思う。全然データとかは無くてあくまで俺の感覚的な話だけど、昔の方がおかしな会社や上司が多かったような気がする。頑固、偏屈、見下し…そして下っ端の社員なんて、とんでもなくぞんざいに扱われていたと記憶しているのだけどもな。ぞんざいに扱われることで傷をなめあう集団もできやすかったと見え、ストレス発散的な人のつながりは今よりずっとあったと思う。そしてその頭の中はモジュール化とか集団でのルールとか小難しい事じゃなくて、単に「いまに見ていろ僕だって」だったような気がする。

「俺は冷や飯を食わされている」ってのは、がんばったという意識が少しでもある奴は誰でも持つ思いであって、特段いまの若者に限った話じゃない。少し話はそれるが、きちんと評価されないことを理由に仕事を辞めたいと思う奴はどんどん辞めればいい。もしかしたら他の会社に貴様の求めているものがあるかもしれない。だけど、あまりにおかしな会社ならいざ知らず、いまの会社で認められない奴は他に行ったって認められるとは思えない。成功する奴はどこに行ってもそれなりに出来るものだ。

ただ、いまは昔と違って、転職はしやすくネガティブなイメージもない。その上何もできなくても教えられた通りに作業をこなすだけで金がもらえる仕事も多い。そんな環境も手伝って、安易に職を変える奴が増えているだけなのかもしれない。まぁ「誰でもできる」ことをやっていて人から評価されるわけはないのだけどな。

先日、俺の仕事に対し「あなたがいなくなったら業務に支障がでるようでは困る」みたいなことを言った人がいた。確かにこの人のおっしゃるとおりなんだが、この人が理解していないのは、俺の仕事を人に教えても多分理解できないし、アウトソーシングしたらものすごくコストがかかることは間違いないということだ。つまり、今の段階でその仕事は俺にしかできないんだよ、多分。コストパフォーマンスから言っても俺に任せておいた方がいいし、そもそも代わりはいないことに気がついていないんだな。こう言うと仕事を抱えこんで離さない馬鹿野郎みたいに思われるかも知れないけれど、誰か代わりがいたら仕事を委譲してまったく構わないと思っている。というか、疲れるから誰かに代わってほしいくらい。

裏を返せば、俺にしかできないということが少し問題にされる程、とりあえず存在感はあるということだ。邪魔と思う奴もいるだろうから存在価値とはあえて言うまい。しかし、うまく働けなかった俺だって、とりあえず今ではそれなりなポジションにいる。それは当然俺自身がやってきた事でもあるが、先輩や上司などの環境に恵まれた面も大きい。というか、俺の面倒を見てくれてた人がいたからこそ今があるのだと思っている。だから、「若者がうまく働けない」というまるでその責任のほとんどが当事者にあるような言いかたは適切じゃなく、うまく働けない若者の面倒をみなくなったと言うべきじゃないかと思うのだが、如何だろうか。


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posted by oyajiman at 2007年07月01日 07:01:00



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